石王丸公認会計士事務所

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会計情報 > トピックス/バックナンバー No.1~10

会計基準の改正や実務上の留意点などの簡易解説を随時掲載しています。

No.10 「営業報告書」が「事業報告」になります。

2006-02-28

現行の計算書類のひとつである営業報告書は、新会社法では事業報告という名称になり、内容も従来の営業報告書よりも拡充されました。
拡充される事項は、内部統制システムの状況、社外取締役・社外監査役の取締役会への出席状況・発言状況、買収防衛策の取組状況などです。
そのほか、役員や会計監査人に関する事項も詳しく開示することが求められています。(詳細は会社法施行規則の第118条以降に書いてあります。)
事業報告は、会社の計算に関すること以外の記載が中心になるためか、計算書類とは別個の書類として位置付けられ、公認会計士の監査対象からも外れることになりました。
これまで営業報告書のうち会計に関する部分は会計士が監査していましたが、新会社法後の事業報告のチェックはすべて監査役が行います。

No.9 連結配当規制について

2006-02-15

昨年暮れに公開された会社法省令案が、平成18年2月7日に、「会社法施行規則」・「会社計算規則」及び「電子公告規則」として公布されました。
このうち「会社計算規則」の第186条4号では、分配可能額算定にあたって連結ベースで配当規制する制度が定められています。
省令案の段階では条文中に不明確な表現が散見されたため(Topics-6参照)、当事務所はその点について法務省に意見提出していました。
今回の公布にあたっては、予想通りこの点が修正され、連結配当規制は、株主資本等の金額について個別貸借対照表と連結貸借対照表を比較し、連結の方が下回っている場合にはその差額を分配可能額から差し引くというわかりやすい計算構造になりました。
また、省令案ではこの制度は原則適用でしたが、確定版では任意適用となりました。
なお、連結の株主資本等の額の方が小さくなるケースというのは、子会社の財政状態が悪化しているにもかかわらず、親会社個別決算上で子会社株式を減損していない可能性を示唆するので、会計監査では要チェックポイントとされます。
今回の新しい条文を考えた人は、連結財務諸表を読みなれていると感じます。

No.8 計算書類の新しい定義を言えますか?

2006-02-08

新会社法が施行されると、「計算書類」は、①貸借対照表、②損益計算書、③株主資本等変動計算書、④個別注記表の4つの書類を指します。
これまでと比べると、利益処分案が廃止され、③と④が新しく導入されるということになります。
③は、純資産の部の期中増減表です。(Topics-1参照。)
③では、期中の増減資、配当、自己株式の売買などが記載されます。
一方、④は①~③の注記です。
これまで注記は決算書の付録程度の扱いでしたが、新会社法では注記自体を計算書類のひとつと位置付けています。
ですから、多少は立派なものを作る必要がありそうです。
求められる注記の内容は、有価証券報告書で開示している注記をやや簡略化したものですが、これまでの利益処分案に相当する「事業年度末日後の配当決議案」の情報についてもこの注記表で開示します。
これまでと比べると計算書類の作成負担は明らかに増したといえますが、代わりに附属明細書は簡略化され、有価証券明細・有形無形固定資産明細・引当金明細のみを記載することになります。

No.7 株主資本等変動計算書はH18年5月期から適用されます

2006-01-09

企業会計基準委員会から、「株主資本等変動計算書に関する会計基準」が公表されました。
会社法施行が平成18年5月とすると、株主資本等変動計算書は、平成18年5月決算会社から順次作成が義務付けられます。
Topics-No.2で書いたように、公開草案段階では、BSの純資産の部の表示に関する別の会計基準案と適用開始時期が整合しないという問題がありましたが、この点は修正され、両基準の適用開始時期はそろえられました。
今年適用になる会計基準の中ではディスクロージャー実務に最も影響があるので、担当者にとっては気の抜けないところでしょう。

No.6 配当可能限度額の算定上、持分法の考慮が必要となります

2005-12-08

先日公表された「株式会社の計算に関する法務省令案」において、配当可能限度額の算定上、”子会社及び関連会社に係る投資に対して持分法を適用した場合における投資損失の金額の合計額から投資利益の金額の合計額を減じて得た額がゼロ以上であるときの、当該金額”を控除する旨が規定されました。(省令案112条4号)
そのため、今後、配当可能限度額算定が難しくなることが想定されます。
なお、配当制限をする趣旨から考えて、条文上の”投資損失”は累積損失を対象としていると考えられます。
ですが、条文を素直に読むと、当期単年度の持分法投資損失だけを指しているとも受け取れ、ややわかりにくい表現となっています。
また、連結財務諸表上で連結対象としている子会社に対しても、配当可能限度額算定のために持分法を適用して計算するという趣旨と考えられますが、この点も条文からは理解しにくいと思います。

No.5 会社法施行規則などの省令案が公表されました

2005-12-01

新会社法の細目を定める「会社法施行規則」等の省令案が法務省から公表され、意見募集されています。
新会社法は細目部分のほとんどを省令委任しているので、この省令案は相当のボリュームです。
法務省のホームページで公表されているPDFファイルをまともに印刷すると500ページを軽く超えます。
パソコンの画面で見ようとしても縦書きなので不便です。
意見募集期間は平成17年11月29日(火)から同年12月28日(水)までの1ヶ月ですが、年末の忙しい時期にはこれではとても読みきれないでしょう。
総務省のホームページによると、行政機関が行うこの種の意見募集はパブリック・コメント手続と呼ばれるもので、意見募集期間は1ヶ月が目安とされています。
しかしながら、案件に応じて適宜定めるべきともなっているので、今回のような大がかりな制度改正にはせめて2ヶ月欲しいところです。

No.4 会計基準統一で海外子会社の負担増へ

2005-11-17

海外子会社の連結に際し、日本の親会社と海外連結子会社の会計処理基準を統一しないでよいという現行の取扱いが見直されます。
企業会計基準委員会が公表した実務対応報告公開草案第18号によると、今後は海外子会社の決算書を日本基準に直した上で連結するとされるようです。
決算書が国際財務報告基準(IFRS)か米国会計基準で作成されていればそのまま連結してもよいですが、それも条件付きです。
ですから多くの海外子会社で決算書を2種類作ることになるでしょう。
少なくとも日本基準との重要な差異について報告が必要になります。
EUではIFRSが採用されているのでヨーロッパ子会社は心配ないというのも間違いです。
IFRS採用は上場会社だけの話です。先日、在ドイツの会計士に聞いたところ、ドイツの日系企業の多くはGmbHという非上場会社なので、現在もドイツの商法・税法用にドイツ基準でしか決算書を作っていないとのことでした。
大変ですね。

No.3 『棚卸資産の評価基準に関する論点の整理』が公表されました

2005-11-08

平成17年10月19日、企業会計基準委員会は『棚卸資産の評価基準に関する論点の整理』を公表し、今後、棚卸資産の評価基準として低価法を原則とする基準を設定する方向性が示されました。
この中で、企業会計基準委員会は、棚卸資産の評価基準に関する8つの論点を提示しており、『論点1』として『原価法と低価法の選択適用をを見直すかどうか』という点に最大の重点を置いています。(全17ページのうちの4ページ強をこの論点に割いています。)
しかしながら、『論点1』を読んでみると、低価法義務付けという結論を導くための説明に終始しているように感じられます。
また、『論点2』~『論点7』については、低価法を原則とすることを前提とした論点であり、このことが断り書きまでされています。
低価法の強制は国際的な流れではありますが、結論ありきの姿勢での『論点整理』であるとの印象を受けました。
また、現行の企業会計原則は、「原価法と低価法の選択適用」や「原価法を採用している場合の強制評価減」を定めていますが、低価法を原則とする場合、企業会計原則を修正するのかどうか、『論点整理』では明らかにされていませんので、この点も疑問に思われます。

No.2 株主資本等変動計算書はいつから作成するの?

2005-11-01

企業会計基準委員会から公表されている公開草案によると、「会社法施行日以後終了する事業年度から」となっています。
現時点では、会社法施行は平成18年5月頃と予想されているので、3月決算会社であれば平成19年3月(2007年3月)期からこの計算書を作成することになります。
なお、株主資本等変動計算書は、BSの純資産の部の表示に関する別の会計基準上の表示区分に従うこととされています。
こちらの会計基準も現時点では公開草案の状態ですが、「平成18年4月1日以降開始する事業年度から」適用することになっています。
期末だけを考えれば、いずれも平成19年3月期からの適用なので問題なさそうですが、3月決算以外の会社ではそうともいえません。
例えば、9月決算会社では、株主資本等変動計算書は平成18年9月期からの適用にも関わらず、これと整合するはずの純資産の部の新表示は平成19年9月期ということになってしまいます。
この点がどう調整されるのか、最終的な基準の発表が気になるところです。

No.1 株主資本等変動計算書って何?利益処分案はどうなるの?

2005-11-01

新会社法では、計算書類の一つとして「株主資本等変動計算書」の作成が義務付けられます。
株主資本等変動計算書は、BS上の純資産の部に記載される項目の期中変動を示す計算書です。
株主資本等変動計算書が導入されたのは、取締役会決議で利益処分を行うことができるようにしたためであると考えられます。
つまり、利益処分の可否そのものを事前に株主総会に問うための利益処分案ではなく、利益処分を行った取締役会への事後的な信任を問うための株主資本等変動計算書が必要となったわけです。
これに伴い、従来の計算書類としての利益処分案はなくなることとなります。

これ以外のバックナンバーはこちらです。
トピックス No.31~40
トピックス No.21~30
トピックス No.11~20

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