石王丸公認会計士事務所

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会計情報 > トピックス/バックナンバー No.31~40

会計基準の改正や実務上の留意点などの簡易解説を随時掲載しています。

No.40 改正社会福祉法成立

2016-04-01

一定規模以上の社会福祉法人に外部監査を義務付ける改正社会福祉法が、国会で成立しました。
昨年の国会で時間切れになって今年に持ち越されましたが、なんとか年度末までに成立し、平成28年度から施行されます。
厚労省ではこれに先立ち、年度内成立を前提として、今後の施行スケジュール等を明らかにしています。
厚労省のHP内「社会・援護局関係主管課長会議資料(平成28年3月3日)(木)」の中の「資料5 福祉基盤課」において、社会福祉法人制度改革の全体像がまとめられていますので、関係者の方はご参考にしてください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000114092.html
【某社経理部長コメント】
オレもいずれはよぼよぼになって、お世話される関係者になるんだよなぁ。

No.39 マイナス金利導入で退職給付債務の計算はどうなるの?

2016-03-12

日銀のマイナス金利導入により、会計上問題になっているのが、退職給付債務の割引計算です。
退職給付債務の割引計算に用いる割引率として、マイナスになった利回りをそのまま用いるのか、ゼロを下限とするのかが論点となっています。
理論的には、年金資産の評価にマイナス金利の影響が織り込まれているので、退職給付債務の割引計算にマイナス金利を用いないのは、整合性が取れなくなると考えられますが、一方で、マイナスで割引計算を行うことには違和感があるとの意見もあります。
加えて、理論上の話とは別に、実務においてシステム上マイナス利回りでの割引計算に対応できないこともあるようです。
そこでひとまず28年3月期決算では、マイナス金利をそのまま用いる方法と、ゼロとする方法のどちらを用いても構わないとの見解が、ASBJより出されました。
今後マイナス幅がさらに広がった場合は改めて議論が必要になりそうです。
【某社経理部長のコメント】
そんなことよりオレの年金大丈夫なんだろうな…。

No.38 2016年(平成28年)3月期決算のポイント【会計/処理編】

2016-03-03

2016年(平成28年)3月期決算は、改正後の「連結財務諸表に関する会計基準」「企業結合に関する会計基準」等の適用初年度です。
改正後の主な留意事項のうち、会計処理に関する項目を大まかにまとめましたので、実務にお役立てください。

①支配が継続している場合の子会社に対する親会社の持分変動の処理が、以下のように改正されました。
追加取得…追加取得持分と追加投資との間の差額は資本剰余金とする。
一部売却…持分減少額と売却価額との間の差額は資本剰余金(関連する法人税等を勘案)とする。売却相当持分ののれん未償却額は減額しない。
時価発行増資等…払込額と親会社の持分の増減額との差額は資本剰余金とする。
※これらの差額を資本剰余金として処理した結果、資本剰余金が負の値となる場合には、資本剰余金を零とし、当該負の値を利益剰余金から減額する。

②取得とされた企業結合に直接要した取得関連費用は、従来は取得原価に含めて処理していましたが、連結財務諸表上、発生した事業年度の費用として処理することとされました。また、取得原価に含められなかった取得関連費用は内容及び金額の注記が必要です。
個別財務諸表では子会社株式の取得原価に含まれているような取得関連費用でも、連結財務諸表上は費用処理されるので、連結修正手続が必要です。また、両者の差額は税効果会計の対象となります。

③子会社株式の取得又は売却について、連結キャッシュ・フロー計算書上の取り扱いが、以下のようになりました。
連結範囲の変動を伴う子会社株式の取得又は売却に係るキャッシュ・フロー…投資活動によるキャッシュ・フロー(従前通り)
連結範囲の変動を伴わない子会社株式の取得又は売却に係るキャッシュ・フロー…財務活動によるキャッシュ・フロー
子会社株式の取得関連費用…営業活動によるキャッシュ・フロー(に含まれる)

No.37 2016年(平成28年)3月期決算のポイント【会計/開示編】

2016-03-02

2016年(平成28年)3月期決算は、改正後の「連結財務諸表に関する会計基準」「企業結合に関する会計基準」等の適用初年度です。
改正後の主な留意事項のうち、開示に関する項目を大まかにまとめましたので、実務にお役立てください。

改正前改正後
少数株主持分非支配株主持分
少数株主損益調整前当期純利益当期純利益
少数株主損益非支配株主に帰属する当期純利益
当期純利益親会社株主に帰属する当期純利益
連結損益計算書の末尾 表示例
改正前改正後
・・・
税金等調整前当期純利益
法人税等
少数株主損益調整前当期純利益
 少数株主利益
当期純利益
・・・
税金等調整前当期純利益
法人税等
当期純利益
 非支配株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益
連結包括利益計算書 表示例
改正前改正後
少数株主損益調整前当期純利益
 その他の包括利益:
 その他有価証券評価差額金
 繰延ヘッジ損益
 為替換算調整勘定
 退職給付に係る調整額
 持分法適用会社に対する持分相当額
その他の包括利益合計
包括利益
(内訳)
 親会社株主に係る包括利益
 少数株主に係る包括利益
当期純利益
 その他の包括利益:
 その他有価証券評価差額金
 繰延ヘッジ損益
 為替換算調整勘定
 退職給付に係る調整額
 持分法適用会社に対する持分相当額
その他の包括利益合計
包括利益
(内訳)
 親会社株主に係る包括利益
 非支配株主に係る包括利益
※1株当たり当期純利益の計算は、親会社株主に帰属する当期純利益に基づいて算定する。
【某社経理部長コメント】
社長に決算説明する時、混乱しそうだなあ。

No.36 繰延税金資産の回収可能性の判断方法が改正に ~新たに飛び級を導入

2016-02-14

学校や塾で、テストの成績を基準にクラス分けされたことはありませんか?
税効果会計における繰延税金資産の回収可能性を判断する際にも、課税所得などを基準に会社を分類して検討する方法が採られています。
会社を5つに分類し、一番成績の良いクラスの会社については、繰延税金資産の全額について回収可能性があると判断します。
一方、一番下のクラスの会社については、繰延税金資産の回収可能性はないと判断します。
この考え方は、従前は、監査上の実務指針である監査委員会報告第66号「繰延税金資産の回収可能性の判断に関する監査上の取扱い」で取り扱われていましたが、2015年12月に、企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」が公表され、監査委員会報告第66号の基本的な内容が引き継がれ、監査委員会報告第66号は廃止されました。
考え方の大枠は従前と変わりませんが、いくつかの変更点がありますので、留意が必要です。
最も変わった点は、上から4番目のクラスに分類された会社の「飛び級」の取り扱いで、上から4番目の会社であっても、一定の要件を満たした場合には、上から2番目のクラスに該当するものとして取扱う規定ができました。
ただし、学校や塾のテストの成績が4番目のクラスであったにも関わらず、少し見込みがありそうだからという理由だけで、2番目のクラスに簡単には入れてもらえないのと同じで、4番目に分類された会社を、2番目の分類に該当するものとして扱うには、相当に強い合理的な根拠が求められると考えられます。
【某社経理部長コメント】
学校を卒業しても、成績でクラス分けされるのか…。

***繰延税金資産の回収可能性について、新旧対照表を会計テキストに掲載しています。***

No.35 税効果会計の税率、国会成立日基準に

2016-01-17

平成27年12月10日付けで「税効果会計に適用する税率に関する適用指針(案)」が公表されました。
その中で、税効果会計の税率に変更があった場合の扱いが改正される方向となっています。
これまで、税効果会計に適用する税率は、決算日までに公布されている改正税法の税率を適用する「公布日基準」でしたが、今後は決算日において国会で成立している改正税法の税率を適用する「成立日基準」になるようです。
これは、国会が空転した際に、改正税法の公布が決算日間際までなされず、決算手続等の対応が困難になることを踏まえたものです。
適用は平成28 年3 月31 日以後終了する連結会計年度及び事業年度の年度末に係る連結財務諸表及び個別財務諸表からとなる予定です。
【某社経理部長コメント】
そもそも国会の審議のほうこそ迅速にやるべきで、適用指針にそれも一言書いてほしいね。

No.34 社会福祉法改正案は足踏み停止

2015-10-26

社会福祉法人への外部監査導入を定めた社会福祉法改正案が、2015年の通常国会で不成立となりました。
国会が安保法案に時間をとられて時間切れとなったためです。
ただし次の国会で引き続き取り組むことができるように措置されたので、廃案ではありません。
行進の途中でいったん足踏みのまま停止という状態です。
このあとのスケジュールがどうなるか、目が離せないところです。

No.33 社会福祉法人の監査費用は?

2015-09-21

平成29年度開始予定の社会福祉法人の会計士監査、気になるのはその費用です。
新しくスタートする制度だけに前例がありません。
ただし、制度設計の段階では、監査報酬のことも考慮したうえで議論されています。
厚労省の社会保障審議会福祉部会における議論では、社会福祉法人監査の対象となる法人を決めるにあたり、監査報酬の負担能力についても検討されています。
監査対象となる法人の条件の一つは「収入10億円以上」ですが、これがポイントです。
10億円という数字の根拠には、複数施設を経営する法人の収入がだいたい10億円以上であるということがあります。
しかし、これ以外に、上場企業における監査報酬の対売上高比率も参考にされています。
売上高10億円以下の上場企業における監査報酬は、売上高の約0.5%であることを引き合いに出して、収入10億円未満の社会福祉法人においては、収入に対して0.5%の監査費用は重荷だろうという議論があったようなのです。
この議論の裏を返せば、収入10億円の社会福祉法人の場合、収入の0.5%である500万円を監査費用として想定しているということになります。
実際には、監査費用は監査を受ける法人と監査人との相対交渉で決めることになりますが、500万円という数字が一つの参考値として提示されたと言えるでしょう。

No.32 社会福祉法人の外部監査の早期適用

2015-09-07

改正社会福祉法案に基づく外部監査は、平成29年度(平成30年3月期)の計算書類から対象になりますが、平成28年度(平成29年3月期)の計算書類から早期適用することも可能です。
これは改正社会福祉法案の附則第18条の規定によるものですが、何度読んでもよくわからない部分があったので、厚労省の社会・援護局福祉基盤課にまたまた電話して、教えていただきました。
附則第18条の趣旨は、社会福祉法人が平成29年4月1日より前に会計士と合意ができて会計監査契約を締結し、その会計士を平成29年4月1日以降に開催される評議員会で会計監査人に選任するような場合に、その会計監査人に平成28年度の計算書類から監査してもらうことを拒む理由はない、ということだそうです。
なお、この場合でも、会計監査人の設置は新社会福祉法上は平成29年度以降でなければできませんので、会計監査契約だけを先行して締結するという段取りを想定しているとのことでした。
すでに会計士監査に近いことを実施している法人であれば、こうした形で外部監査に移行していくことができると思われます。

No.31 特定社会福祉法人とは

2015-09-03

近々成立予定の新社会福祉法によると、会計監査人を設置する社会福祉法人は二種類あるということになります。
『会計監査人を置く法人』と『会計監査人を置かなければいけない法人』の二種類です。
前者は、「定款に定めれば会計監査人を置くことができる」という定めに基づいて、自主的に会計監査人を設置する法人を指します。
後者は、「特定社会福祉法人は会計監査人を置かなければならない」という定めに基づいて、強制的に会計監査人を設置しなければならない法人を指します。
ここで言う『特定社会福祉法人』とは、その事業の規模が政令で定める基準を超える社会福祉法人のことで、具体的には、収益10億円以上または負債20億円以上のいずれかを満たす社会福祉法人がこれに該当します。
社会福祉法人に外部監査が義務化されるというのは、この特定社会福祉法人のことを指して言っているものです。
ご不明の点やご質問がありましたら、当事務所へぜひお問い合わせください。

これ以外のバックナンバーはこちらです。
トピックス No.21~30
トピックス No.11~20
トピックス No.1~10

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