2030年財務目標の見方

2030年における売上高目標等を企業が掲げている場合、どう見ればよいか。そのヒントの1つは成長率です。

たとえば、ニッスイを例に見てみると、同社が2022年4月20日に公表した長期ビジョンにおいて、2030年の売上高目標を1兆円としています。同時に公表した中期経営計画では、2024年度の売上高計画を7,900憶円としており、これらをもとに年平均成長率(CAGR)を計算してみると、次のとおりとなります。

2021-2024の期間:4.6%
2024-2030の期間:4.0%

これらの値が達成可能かどうかというところが関心の的ですが、それは外部からは知りえず、予測するしかありません。
最も簡単な予測の仕方としては、この会社の過去の年平均成長率(実績)を算定して、それと比較することです。過去の実績に比べて高い目標である場合は、これまでと次元の異なる成長を目指しているということになります。そうであるならば、中期経営計画にそうしたことを感じさせる内容が記載されていることと思います。

企業の将来予測というのは、なかなか難しいです。

某社経理部長のコメント

オレの給料も、これまでと次元の異なる成長をお願いしたいもんだねえ。