四半期レビュー、これからどうなる?

四半期報告書廃止へ向けた動きが具体化しています。

現在、金融庁は、金融商品取引法により上場会社等に開示が義務付けられている四半期報告書を廃止し、取引所規則に基づく四半期決算短信に一本化する方針を示しています。

2022年4月18日に公表された、金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループの資料では、「上場企業について、法令上の四半期開示義務(第1・第3四半期)を廃止し、取引所の規則に基づく四半期決算短信に一本化」することが提案されており、両者の一本化についてはコスト削減の観点から幅広い支持が寄せられているようです。

現在、四半期報告書に記載される四半期財務諸表については、公認会計士または監査法人のレビューを受けることとされていますが、 上記資料では、四半期開示を四半期決算短信に一本化する場合、「レビューの有無は一本化する書類の制度設計次第となる」とされており、 第1・第3四半期のレビューがなくなる可能性があります。

また、第2四半期に関する取扱いについては、レビューの有無を含めて今後の検討課題とされているようです。

なお、少数派ではあるものの、有価証券報告書を提出する非上場企業(資金調達のために過去に有価証券届出書を提出した企業等)については、 四半期報告書の提出は義務付けられておらず、現在でも半期報告書の提出が求められ、中間監査が実施されています。

第2四半期に関する取扱いを検討する際には、このような会社の取扱いとの整合性も考慮されるべきと考えられます。

某社経理部長のコメント

四半期レビューが導入される前にやってた中間監査は、さすがに復活しないだろうな。オレの髪の毛も復活しないだろうけどね。